●都市アナリスト宣言!●

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庶民派を貫き通して三十年

都市アナリスト宣言

そして今
先ず指定都市の改革から

永井 英慈
都市アナリストの基本理念とキーワード
< 依存症シンドロームよ さようなら! >

「自立と分権」

「自治と連帯と参加」こそ

病める日本と萎える都市を救う!

依存と従属から脱して

活力あふれる大都市と新生日本を!


目次

一、 ご挨拶
  〜 近況と心境のご報告

二、 都市アナリストへの導火線
  〜 二十年も昔の論文が今… 「指定都市を道府県から独立させよ」昭和六十年九月号『中央公論』誌掲載

三、 都市アナリストへの道

 (1)都市アナリストとは
  〜 現場主義に徹するスタンスで

 (2)今、なぜ都市アナリストなのか
  〜 先ず指定都市制度の改革を

 (3)今、歴史の結節点で考えること 
  〜 中央集権体制の悲劇と崩壊

 (4)都市アナリストへの軌跡

@生い立ち
  〜 赤城の大自然の中で野球少年
Aベンチャー企業人のはしり
  〜 競い合いのメカニズムにもまれて
B地域活動を積極的に
  〜 人の心と社会の力を学ぶ
C新しいふるさとづくり
  〜 県議・市長選で市民主義を掲げる
Dわがライフワークの地方分権
  〜 中央政界でミスター分権
E訪ね歩いた美しき日本列島
  〜 限界にきた地方制度
F都市アナリストへのプロローグ
  〜 折々に書き留めた論稿と著作

四、 分権社会の知恵と活力を求めて
  〜 都市アナリストのこれから

五、 結び・大いなる野望
  〜 子や孫たちの世代のために

 

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一、ご挨拶
  〜〜 近況と心境のご報告

拝啓 余寒未だきびしいこの頃ですが、今年も早、紅梅白梅が美しさを競う季節となりました。昨年は記録的な猛暑に続き、異常気象によるとも報じられた自然災害に苦しみ、無気味な予感さえ禁じ得ませんでした。また、アテネ五輪ではメダルラッシュに沸いたものの、国の内外で想像を絶する事件や事故が頻発して、心の痛む暗い思い出の多い年でありました。自立性に富む健全な社会の必要性を殊のほか強く感じた一年でもありました。
 尊台におかれましてはお元気で順調にご活躍のこととお慶び申し上げます。
 ご高承の通り、私は世代交代と人心一新を促すべく一昨年の秋、衆議院の解散を機に三十年もの長い政界を引退いたしました。おかげさまで、この一年余り、静かに回顧と反省と充電の日々を恙なく過ごしてまいりました。改めて、心をこめて感謝申し上げます。
 私は足尾鉱毒事件に命を賭けた田中正造をわが国の憲政史上、政治家の良心を貫き通した壮絶な政治家と心から畏敬していましたので、衆議院議員在職中は「平成の田中正造」の姿勢を貫きたいが、引退したら晴耕雨読を心がけて「平成の良寛さん」のように暮らしたいと、ことあるごとに口にしておりました。
昨年の秋口から年末にかけて、現職中の折々に書き留めてきました著書や論稿を久しぶりに読み直してみました。おかしな話ですが、率直に申し上げまして、未熟な部分がありますものの、鳥肌が立ち、胸の高まりを禁じ得ない程の感動を覚えました。執筆当時の意欲やら高揚感、それに運筆、筆圧に至るまで鮮やかに甦ってきたのです。とりわけ、昭和六十年の月刊誌中央公論九月号に掲載された「指定都市を道府県から独立させよ」の大都市改革論は二十年を経た今、私にとっては実に新鮮な説得力をもって、今日的な重要課題として迫り来たではありませんか。つきましてはここに改めて、私の提案を再び世に問うことを決断しました。
 現職の頃、ミスター分権と呼ばれ、わがライフワークの地方分権と心に決めて活動してきた私にとりまして、二十年も前に情熱を傾けて取り組んだわが国の大都市制度は今日まで何等改革されることなく、都市の膨張につれてますます弊害は増幅するばかりです。したがって、指定都市制度の根本的な改革を放置できない心境になりました。幸いにも、今日は二十年前と違って、IT革命のインターネットの時代です。ましてや、首都東京に隣接して人口八百七十五万人で、横浜・川崎の両指定都市を抱える巨大都市神奈川県を地盤として三十年もの長きに亘り、地元に密着して政治活動を続け、庶民派の政治家を任じてきた私は終生このテーマから逸れられるものではないと確信するに至りました。
「自立と分権」「自治と連帯と参加」は私の政治活動を貫いてきた基本理念でありました。それは、新しい日本を創るキーワードであり、二十一世紀を生き抜く救国の合い言葉でもあると信じています。
同時に、個人的な感懐に流れますが、私の描く大都市改革は二十年前初めて政界に進出した時の「新しいふるさとづくり」への回帰であり、「市民主義のまちづくり」の原点に立ち還ることを意味します。深い因縁を覚えます。文字通り、長年の政治活動の終着点でもあり、人生の仕上げのテーマとして迫り来る思いであります。
気楽に「平成の良寛さん」を決め込むのはまだ時期尚早のようです。心機一転ここに「都市アナリスト」を宣言申し上げます。六十八年の不器用な人生を生きてきた私にはそれ以外生きる道なし、生かす道なし、報恩の道なし、これこそ天命であり、天職と肝に銘ずるに至りました。都市アナリストは巨大都市神奈川の申し子であると存じます。菲力なのは十分承知の上で、体力、気力の続く限り身命を惜しむことなく着実に努力してまいります。
どうぞ、今までにも増してご指導ご鞭捷のほどお願い申し上げます。
ご無沙汰をお詫びし、近況のご報告を申し上げました。長年のご厚情本当にありがとうございます。どうぞお健やかにご発展されますよう心からお祈り申し上げます。

敬具

平成十七年 春                        

永井 英慈 

 

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